「自分も糖尿病になるんじゃないか?」と不安ではないでしょうか?
「糖尿病予備軍」ってよくきくけど…実際どういう状態のことかわかりませんよね。
糖尿病予備軍は無自覚無症状であり、気づく人はほとんどいません。
この記事では、「糖尿病予備軍」や「インスリン」について解説し、実践できる「血糖値があがりにくいご飯の食べ方」についても紹介していきます。
さらには、血糖値があがりにくい「菊芋(キクイモ)」という食材についても紹介していきます。
最後まで読んでいただくと、糖尿病に対する不安の解消にもなります。
そもそもインスリンってなに?
インスリンは、すい臓のランゲルハンス島β細胞からでるホルモンのことです。
人の体の中で、血糖値を下げる唯一のホルモンがインスリンと言われています。
また、血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃度です。
血糖値は糖分を含む食べ物が消化酵素などでブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されることで上昇します。
人の体の仕組みとしては、食事によって血糖値があがるとインスリンが分泌されるようになっており、その働きによってブドウ糖(エネルギー)が脳や筋肉などに送られます。
インスリンが分泌されにくくなってしまったり、インスリンが足りないくらいの糖分をとり続けると「高血糖」という状態になります。
インスリンは、体内で生成しにくい状態になると分泌しやすい状態に治すことは難しいです。
・血糖値…血液中に含まれるブドウ糖の濃度のこと。食前は70〜100mg/dLが正常
・ブドウ糖…体を動かすエネルギー源
・糖尿病…インスリンがうまく働かなくなり、慢性的に血糖値が高くなる病気
体内で「インスリン」が必要なのはなぜ?
そもそもなぜインスリンが必要なのでしょうか?
インスリンは、血糖値が高い状態を防ぐために分泌されているホルモンです。
血糖値が高い状態は、血管に悪影響を与えてしまいます。
血管への悪影響を防ぐために、インスリンが必要になるのです。
血管への悪影響とは?
実際に、血管の内側の壁が傷むことが実験で確かめられており、血糖値が高い状態では血管がもろくなりボロボロになってしまうのです。
血管への悪影響は大きく2種類に分けることができます。
糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害があります。
脳梗塞、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症があります。
糖尿病予備軍とは?
「糖尿病予備軍」という言葉を聞いたことはありますか?
糖尿病になる前の段階の人を「糖尿病予備軍」「糖尿病境界型」といわれています。
状態としては、正常より血糖値が高くなってきた人のことです。
糖尿病の診断には至らないですが、今後の生活習慣や身体の状況によって糖尿病になる可能性が高いので注意が必要です。
糖尿病を判断する検査
血糖値の高さを確認する代表的な検査について紹介していきます。
3つの検査は血液検査で確認することができます。
・空腹時血糖値
・75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)
・HbA1c
糖尿病かどうか知りたい場合は、病院にて上記の検査項目を追加してもらい、血液検査をしてみてください。
日本人は糖尿病予備軍が増えている
日本人は糖尿病予備軍が増えているという調査結果が出ています。
糖尿病と糖尿病予備軍の人を含めると約2000万人
(平成28年「国民健康・栄養調査」より)
成人男性・女性の5人に1人は糖尿病予備軍だと言われているのが現状です。
糖尿病予備軍が増えているのは、
・食生活の欧米化
・アジア人はインスリン分泌が少ない
といった2つの大きな理由があると言われています。
食生活の欧米化とは、脂肪が多く、野菜料理の献立が少なかったり、ハイカロリーなものばかりを摂取するようになったことです。
また、アジア人は欧米人に比べてインスリンの分泌量がそもそも少ないため、高血糖状態になりやすい食事になってもうまくインスリンで血糖値を下げることができにくい体質なのです。
自分たちの体の特徴や現在の食生活について知ることが出来ましたね。
実際に、どのような食生活が良いのかも一緒に考えてみてください。
血糖値があがりにくいご飯の食べ方
慢性的に血糖値が高い状態がよくないことはわかりましたよね。
ここでは、血糖値があがりにくくなるご飯の食べ方を紹介していきます。
日常生活で簡単に取り入れることができることを紹介していくので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
1日3食規則正しく食事をする
まずは、1日3食規則正しく食事を摂取してみてください。
血糖値を気にするようになると、食事を取らないという選択をする人もでてきます。
しかし、栄養を脂肪として蓄えようとする働きが強くなるため、食事をとらないことは逆効果になります。
血糖値は、食事1時間後からインスリンの効果が現れ、少しずつ下がりはじめます。
そのため、食事の感覚をしっかりあけることを意識してみてください。
特に、就寝の3時間以上前に食事を済ませるとさらに良いでしょう。
忙しいと思いますが、自分なりに朝・昼・夜の食事を取る時間を決めて食べてみてくださいね。
食物繊維の多い食品から食べる
血糖値の上昇を抑えるためには、食物繊維の多い食品から食べてみてください。
なぜなら、食物繊維の多い食品から食べることは、糖の吸収を穏やかにする効果があるからです。
また、食物繊維の多い食品は満腹感を感じやすいため、食事をとりすぎることを防ぎます。
食物繊維の多い食品
・穀類、いも類、野菜、果物、きのこ、大豆製品、豆類、海藻類
ゆっくりよく噛んで食べる
ゆっくりよく噛んで食べることも、血糖値があがりにくくなるご飯の食べ方です。
よく噛んでご飯を食べられていますか?
毎日忙しくて、ご飯を食べる時間があまり取れないという人も多いと思います。
しかし、よく噛んで食事をとることは良いことばかりです。
まず、よく噛んで食事を取ることで、満腹中枢が満たされます。
その結果、たくさん食べることを防止することができ、血糖値の上昇を抑える効果がみられます。
さらに、ゆっくり食べることで糖の吸収が緩やかになり、インスリン分泌も急激に行われないためすい臓にも優しいです。
将来健康であり続けるためにも、毎日の食生活から簡単にできることを取り入れてみてくださいね。
血糖値があがりにくい「菊芋(キクイモ)」とは?
最近健康を気にしている人たちに注目されている食材に「菊芋」があります。
菊芋は、キク科ヒマワリ属の多年草で、ゴボウと同じ仲間です。
非常に栄養価が高く、特に注目されているのが「イヌリン」と呼ばれる栄養価です。
菊芋にはイヌリンが多く含まれます。
イヌリンは、水溶性食物繊維であり「天然のインスリン」と呼ばれています。
イヌリンの効果として、食後血糖値の上昇を抑える働きがあります。
血糖値があがりにくいのはなぜ?
菊芋に含まれているイヌリンは、水分を含むと腸内でゲル状になって、余分な糖質やコレステロール、塩分などを包み込み、吸収を抑えてくれます。
菊芋自体は糖質ですが、人体にはイヌリンを分解・吸収させる酵素がありませんので、吸収されずにそのまま排出されます。
糖質ですがたくさん食べても血糖値に影響せず、摂取することができるのです。
【菊芋のカロリーと糖質】
カロリー:100gあたり約34.9kcal
糖質:100gあたり約12g
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まとめ
今回は、インスリンについての基本的な知識や糖尿病予備軍についての紹介をしました。
私自身、糖尿病になってから、治療などで大変な思いをしている患者さんをたくさんみてきました。
健康を保つために、糖尿病についてしっかり把握して対策を日々重ねていくことが改善の第一歩です。
天然のインスリンと呼ばれる「菊芋(キクイモ)」も血糖を下げるにはとても効果が高いです。
今日から簡単にできる「血糖値をあげにくくするご飯の食べ方」もぜひやってみてくださいね。
血糖値をあげにくくするご飯の食べ方
- 1日3食規則正しく食事をする
- 食物繊維が多い食品から食べる
- ゆっくりよく噛んで食べる