大きな声では言えないけれど年々メタボを更新中。お腹や背中や二の腕のふっくら感が気になる……。身体が重くて、ちょっと動くとすぐ疲れる……。かといって運動するのはおっくうだし、ストレス解消のためにご褒美スイーツは絶対必要……。というわけで、そろそろ目をつぶってもいられなくなってきたのが「生活習慣病」の5文字。
日々の積み重ねが病を招く
体の外にあるウイルスなどに感染して発症するインフルエンザや風邪と違い、「生活習慣病」は日々の暮らしの「習慣」から引き起こされる病気です。例えば糖分の取り過ぎなどバランスの悪い食生活は糖尿病や高脂血症や大腸がんを招き、喫煙は肺がんや肺気腫の原因になり、飲酒はアルコール性肝疾患の因子となります。
特に最近は生活習慣病の大きな誘因である内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)が激増しています。生活が豊かに便利になると、慢性的に運動不足となり消費エネルギーが減少します。その結果、肥満が進み糖尿病、脂質異常症、高血圧を発症し、動脈硬化を促進させることになります。さらにそれが原因となり心筋梗塞や脳卒中を引き起こす、という負のスパイラルが始まってしまうのです。
生活習慣病の改善をサポートしてくれる菊芋
そうは言っても敵は生活習慣。日常のなかに根を下ろしている習慣だからこそ、簡単に改善することはできません。気づけばエスカレーター、気づけばビール、気づけば揚げ物というように「生活の悪い癖」はなかなか直ってくれません。ところが面白いもので体重が減ったり、体が軽くなって歩くことが負担ではなくなったり、何かをきっかけに状況が好転すると負のスパイラルが一気に逆転。すべてがいいほうへ動くようになります。
そのきっかけの一つにお勧めしたいのが菊芋です。菊芋に含まれるイヌリンが、食後血糖値の上昇を抑えてくれることはよく知られています。それだけでなく菊芋には人が代謝を行ううえで、とても重要な役割を果たしているビタミン類と、カリウムやマグネシウムなどのミネラルも含まれています。
また菊芋は腸内でも大活躍。腸で分解された菊芋はフラクトオリゴ糖となり、腸内環境を整える働きがあると言われています。そして菊芋の食物繊維は水溶性なので腸内で水分を吸収してゲル状になり、満腹感を得られるため食べ過ぎを防いでくれるとか。つまりダイエットや肥満防止効果も期待できるというわけです。これまで菊芋といえば糖尿病へのイヌリン効果が注目されてきましたが、ビタミンとミネラルのバランスがいいだけでなく腸内環境も整えてくれるとあっては、まさに健康の心強い味方と言えるでしょう。
菊芋は人生90年超えの強い味方
生活習慣病は生活するなかでの習慣が病気の一因であるため、生活を見直すことで病気の進行を抑え、病気そのものを予防することができます。とはいえ苦手な運動をしたり、好物を控えたりするのは気乗りしない、というのも正直な気持ちだと思います。
けれども知らず知らずのうちに健康を害するような行動をして病気を招き、結果的に痛みや不自由な生活を強いられることを思えば、よい生活習慣の効果は計り知れないものがあります。ましてや現代は人生90年超えが珍しくない時代です。せっかく長生きしても、健康でなければ楽しくありません。そのためにも、まずは自分の健康状態に関心を持ち、元気に過ごせる生活習慣を手に入れることを心がけましょう。